臨床コラム 明けましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。

 昨年は新型コロナウイルスの世界的な大流行で、世界中が混乱し、当たり前の暮らしが失われてしまった大変な年でした。何が起きるわけでもない、平凡な、穏やかな毎日がどれほど幸せなものであったか、つくづく思い知らされます。毎年のように襲ってくる震災や大雨、台風などの災害で足下が崩れるような経験もし、自然にはとうてい太刀打ちなんてできないのだ、全く想定もできないようなことがこれからも起こっていくものなのだ、などと考えてはいたのですが、それにしても、この感染症の大流行は想像を遙かに超えていました。きっと今まさに歴史に残るできごとの真っ只中にいるのでしょう。人類の歴史において様々なことが起こって来たと思いますが、先人たちも大変な思いで数々の困難を乗り越えて来られたのだろうなと感じています。

 ネットで読んだある記事によると、昨年末にグレートコンジャンクションといわれている現象(木星と土星が近づく現象)が起こり、約200年間続いた「地の時代」は「風の時代」に変わって、これから時代や世界が大きく変わっていくのだとか。もちろんこれは予想ですが、時間が進めば世界が変わっていくのは今までの歴史を考えても当然ですよね。コロナ以前の生活に戻りたい、戻れたらどれほど幸せかな、楽だろうな、などと考えますが、新しい事を取り入れて進化していくと考えた方が良いのかもしれません。

 私たちの行っているカウンセリングも変化していくのでしょうか。オンラインでのカウンセリングは当院でもすでに行っていますが、それが主流になっていくのでしょうか。ともにいることは、必ずしも同じ空間にいることでは無くなっていくのかもしれません。オンラインであれば、遠方でも自分の選んだカウンセラーと話すことができます。

 カウンセラーは人間、なんていうのも古くなってしまうかもしれません。人に会うことが難しい方にとっては、望まれることかもしれませんよね。いずれにせよ、思いも寄らなかった変化を受け入れ、生活様式を一新させていくしかない昨今、大事なことは大事に、新しいことも柔軟に取り入れていけたらと思います。まだまだ大変な我慢の日々が続きそうですが、どのような体験もこれからの糧に出来ればと思います。

 今年、私はオンライン帰省をする予定です。会えない分、例年よりも多くの企画をしての集まりとなっています。このコラムが掲載される頃には終えていることでしょう。いつもとは違った、これはこれでいいね、と感じられる、楽しい時を過ごせていると良いなと思います。

今年一年が良い年となりますように!

(文:石崎 利恵)