上本町心理臨床オフィス

待合

はじめに

上本町心理臨床オフィスは、心理療法・精神療法(カウンセリング)のための専門施設です。ここではセラピストと個人契約を結んでいただき、十分な時間を取ってじっくりと心理的問題を話し合っていただきます。上本町心理臨床オフィスはたちメンタルクリニックとは独立しています。ここで行う心理療法・精神療法は医療行為ではありません(健康保険は使えません。自費になります)。

どのような場合に心理療法・精神療法を受けると良いのでしょうか?私たちは、自分らしい生き方をしているでしょうか?しているとも言えるし、そうでないとも言えるのではないでしょうか?人生に悩みはつきものです。一つの悩みが消えたように思えても、引き続いて次の悩みが浮かぶのが常です。私たちは、そうやって次から次に浮かんでくる悩みを考えながら(思考しながら)生きているのですが、そういった思考は取り留めもなく、白昼夢がそうであるように、系統立たないのが一般的です。それはそれで良いのですが、もう少し自分自身のことをきちんと考えてみたい、と思った時に役立つのが心理療法・精神療法です。つまり、心理療法・精神療法とは、自分自身のことを考えるための最良の方法の一つです。しかし、だからと言って、症状や具体的な悩みの解消に心理療法・精神療法が役立たないわけではありません。自分自身のことを考えるようになると、具体的な問題や悩みにも解決の兆しが見えてくるからです。私たちは、患者さんがそのように自分自身のことを考えることを援助することが役割だと考えています。ただ、心理療法・精神療法は、短期間ですぐに答えが出て来るものではありません。また、治療者が答えてくれるわけでもありません。あれこれ考えていくうちに、自然に答えが浮かんでくる、というのが通常の在り方です。心理療法・精神療法を希望される場合には、持続して自分のことを考える、という覚悟が必要になります。

そうは言っても、長期間のセラピーを受けるのは躊躇する、不安に感じる、という方もいらっしゃるでしょう。そういう方にお勧めなのが当オフィス独自の「プチ・カウンセリング」です。これは短期間(通常4-5回)で、自分の性格やパーソナリティの傾向を知ることを目的としたものです。これは、焦点を絞って、問題を整理することを目指すものです。具体的にどのように行うかは、スタッフにお尋ねくだされば詳しくご説明いたします。

上本町心理臨床オフィスの方針

今日、心理療法・精神療法には多くの流派が見られます。当オフィスでは、フロイトが創始した精神分析の考え方を基本に据えています。精神分析は“はじめての方へ”でも述べたように、自己理解を深める方法です。精神分析は単なる治療法ではなく、優れた人間理解のための方策でもあります。私たちは、これまでの臨床経験から、様々な心理療法・精神療法の方法はあるものの、最も本質的な治療法は精神分析だと確信しています。

しかし、本来の精神分析は、1回45-50分週4-5回のセッションを必要とするものであり、健康保険も使えないので、時間的にも費用的にも全ての人に受けていただくには適切ではありません。また、方法として、患者さんにはカウチ(寝椅子)に横になっていただき、自由連想(そのとき、思い浮かんだことを話す)を行いますが、このやり方は慣れないと戸惑うかもしれません。また、当オフィスでは、より幅広い患者さんに精神分析的な治療を受けていただくために、精神分析的心理療法・精神療法を推奨しています。これは基本的な考え方は精神分析と同じですが、治療者側で、患者さんがもっと問題点を整理できるようにアドバイスなどをすることがありますし、セッションの頻度も週1-2回にして行うものです。

みどり

 

上本町心理臨床オフィスで行うセラピー

精神分析的心理療法(精神療法)

既に繰り返し説明していますが、精神分析的心理療法・精神療法は、精神分析をより幅広い適応に拡大したもので、一般にいう、いわゆるカウンセリングとほとんど同じと考えても良いでしょう。患者さんには自分の症状、生活上の悩み、性格やパーソナリティの問題点、あるいは対人関係のトラブルなど、現在困っていることをお話しいただきます。治療者は、そういった話を傾聴しつつ、その背後に隠されている本質を剔出すべく介入をしていく、というやり方で、行われていきます。

注意していただきたいのは、治療者の役割は患者さんの悩みに答え、その解決の糸口を探すのではなく、直接的な問題の背後にあるものを焦点化することにある点です。アドバイスは案外役に立たないものであり、結局は自分で考えて解決するしかないことは、皆さんも経験があるのでないかと思います(知り合いから役に立たないアドバイスを受けたことはありませんか?)。精神分析的心理療法・精神療法はそのように自分で考えることを援助する方法です。

プレイ・セラピー

プレイ・セラピーplay therapyはしばしば遊戯療法と訳されることがありますが、治療者とただ遊んでもらうという意味ではありません。子どもの遊びには深い意味があり、そこでは子どもの無意識的な幻想が展開している、ということを最初に見出したのは、高名な精神分析家メラニー・クラインでした。子どもに対してプレイ・セラピーを行うのは、子どもの無意識が、言語表現を介してよりも、遊びの中で展開しやすいからです。当オフィスでは、クラインの方法をさらに進化させたウィニコットのやり方を踏襲して、子どもの心を探索し、その不安を軽減するために、プレイ・セラピーを行っています。子どもの精神的問題の治療には時間がかかるものです。たちメンタルクリニックでは、一般の外来診察を行う時間しかありませんので、子どもの場合には、継続的にプレイ・セラピーを受けることを積極的に勧めています。

尚、当オフィスでは母子並行面接は行いません。プレイ・セラピーを受けておられる子どもさんの親御さんで、子どもさんの養育などについてご相談なさりたい場合は、たちメンタルクリニックで、主治医にご相談ください。主治医がセラピストからの情報をもとに、養育に必要な留意点などを説明します。

プチ・カウンセリング

ここまで読んでこられた方は、心理療法・精神療法やカウンセリングは大変だなあ、と思われたのではないでしょうか?プチ・カウンセリングは、数回のセッションで自分をある程度知ることを目指すものです。皆さんは自分自身のことをどこまで理解しているでしょうか?我々は案外自分のことを知らないものです。考えようと思っても、考えなければならないと思っても、ついそれを避けてしまうことが多いでしょう。どうしてでしょうか?自分のことをしっかりと見据えることは痛みを伴い、つらいことだからです。プチ・カウンセリングでは、自分の現在の問題点の整理を行います。色々と適応に問題が生じたり、対人関係に悩んだり、どうしてそういうことが起こるのか、症状は何であるのか、そういった問題点を、治療者と二人で整理します。これを数回のセッションで行うものです。必要に応じて、心理検査を受けていただくこともあります。それでどのような効果が得られるのでしょうか?実は、自分がどのようなことに悩んでいるのかを知るだけで、人間は結構楽になるものなのです。また、このプチ・カウンセリングの最後では、治療者の側からきちんとレポートを行い、今後のことに関して相談も行います。

本格的なセラピーやカウンセリングを受けることに不安を抱いている方、カウンセリングでどんなことをやるのかを体験してみたいとお考えの方にお勧めのコースです。

精神分析

精神分析に関しては、繰り返し述べていますが、時間と費用が掛かるものの、自分自身を見つめる上では最良の手段の一つであることは間違いありません。精神分析を希望される場合は、主治医あるいはスタップにご相談ください。

 

1. セラピーの受け方・進め方

心理療法・精神療法は通常、継続して行うものです。基本的には週1回以上、1回45-50分のセッションを行っていきます。最初の数回はアセスメント面接として行われます。その後、問題点を整理し、そのことをフィードバックして治療者と患者が共有し、正式な治療契約が行われます。

最初は、たちメンタルクリニックの医師に心理療法・精神療法を希望する旨をお話し下さい。また、その際に料金や時間の希望などもお話し下さい。医師が、その希望をうかがい、相談の上、治療者を選び、紹介します。

治療者との合意のもとに、アセスメント(査定・評価)面接を開始します。自分が現在悩んでいることや、これまでの生き方や家族のことなどについて、お話しいただきます。必要に応じて、心理検査を受けていただくことがあります。ここで、心理療法・精神療法に向くかどうか、どのようなセラピーが適切か、問題や悩みの本質は何か、などを評価します。見立て、あるいはセラピーに必要な判断を行う、と言っても良いでしょう。このアセスメント面接の最後では、必ず今後のセラピーについて、治療者側の意見を伝えます。

そこで合意が得られた場合、正式なセラピーを開始することになります。個々の治療者との間で契約を結んでいただくことになります。

尚、相談の秘密を厳守することは言うまでもありません。ご本人の許可がなければ、ご家族に相談内容を伝えることもありません。ただ、治療者が患者さんの匿名性を確保したうえで、クリニック内で、より経験のあるセラピストに治療方針などについて相談することはあります。これはあくまでも患者さんの治療のため行うことです。

 

2.申し込み方法・料金

当心理臨床オフィスで、心理療法・精神療法を受けることを希望される場合は、先ずたちメンタルクリニックの診察を受けてください。これは心理療法・精神療法には向き不向き(適応とも言われます)があるからです。場合によっては、薬物療法を併用しながらのセラピーをお勧めする場合があります。診察で、心理療法・精神療法を希望される旨をお伝え下さい。診察を併用する必要がない場合は、その旨を医師の方から、お伝えします。

料金は、1回8000円から12000円です。担当者によって料金は異なります。また、たちメンタルクリニックの診察を並行して受ける場合には1回6000円から10000円で受けることが出来ます。また、当オフィスで現在研修中の研修生が担当する場合、さらに安い料金でセラピーを受けることが出来ます(研修生といっても、きちんと指導を受けている者です。但し、患者さんの病態や期間などに限定が付きます)。そのようなセラピーを希望される場合は、一度スタッフにご相談ください。

尚、心理療法・精神療法は契約によって行われるものです。セラピーをキャンセルされた場合には、キャンセル料がかかることにご留意ください。

治療の担当者は、皆、精神分析的な心理療法・精神療法の研修を受けた、あるいは現在研修中の者です。全員が現在、日本精神分析学会によるセラピストしての認定資格を保有している者、あるいは認定資格を目指している者です。