精神分析psychoanalysisとは

1900年前後に,ヨーロッパにてジークムント・フロイトが創案した人間理解の方法を,精神分析と呼んでいます。神経科医であったフロイトは,さまざまな患者さんとの治療のなかで,人間の行動は【無意識】によって決定されている部分が非常に大きいことを発見しました。夢や精神的な症状,あるいは日常生活の言い間違いややりそこないの背景には,この無意識が存在しているとフロイトは結論づけたのです。
この無意識を理解するにはどのようにすればよいのでしょうか。
たとえば,夢を自己分析して理解することで,自身の無意識の欲求や願望に到達することができると,フロイトは考えました。夢分析に加えて,治療の場面で,傾聴している治療者の前で,カウチ(寝椅子)に横になって【自由連想】をすることが,無意識に到達する道であるとフロイトは主張しています。自由連想とは「頭に思い浮かぶことを,批判を加えずにそのまま言葉にする」という作業です。
実際にやってみると難しいことがお分かりになると思いますが,自由連想のなかで出てくる様々な連想の中から思考や情緒生活をするプロセス,すなわち自身の無意識を創造する営みが,治療として効果を発揮することをフロイトは見出したのです。
このように,当初は,自由連想において,患者さんの語ることを治療者が解釈することが重要と思われていましたが,その後,患者さんと治療者の関係が治療的に重要であることが認識されるようになってきています。

精神分析的心理療法について

かつて精神分析は1回1時間,週6回の頻度で患者と分析家が会うなかでおこなわれてきました。
しかし,さまざまな事情からこの方式は変更されていき,現在では精神分析の考え方を応用した心理療法が実践されることも多くなっています。これが「精神分析的心理療法」というやり方であり,週に1~2回ほどの頻度で,必ずしもカウチではなく椅子に座って治療者と対面して話していくという方式です。
当クリニックが提供しているカウンセリングは様々な形式で行われていますが,基本的にはこの理念をもとに行われています。